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2010年3月30日 (火)

『パコと魔法の絵本』喜怒哀楽ぜんぶ詰まった傑作ファンタジー

Pakomagicalbook はい、みなさんこんばんわ。
 じつはね、この作品、今日テレビで初めて観たんですよ。
 おもしろそうやな、とは思ってたんですが、あまりにもどぎつそうな雰囲気になかなかアクションを起こせないでいるうちに劇場公開が終わってしまった。
 
 で、レンタルで…と思ってたけど、お店に行っても気づかなかったんで結局そのまま。
 やっぱりテレビの映画劇場って、偶然も含めて良い作品との出逢いの機会を増やしてくれますね。
 
 ありがたやありがたや。
 

 とはいえね、出だしはキツイ。かなりキツイ。まるでクセの強いチーズでもいきなり目の前に突き出されたような感じ。
 お世辞にも美しいわけではない、サイケデリックな色使い、これでもかといわんばかりに次から次へとぶつけてこられるギャグの連発。しかもそれを投げつけるのはサーカスの道化師ばりの大げさなコスチュームに誰なのか判らないほど“変装”した阿部サダヲ氏だからたまらない。


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 白状しますとね、あまりにもいちびりすぎてて、ついて行けませんでした。最初の20分ほどは。
 でも出演しているのは日本を代表する一流の個性派俳優たちばかり。私は事前には最低限の情報しか仕入れないので、役所広司さんしか知らなかった。
 だから次から次へと登場する人物が、上川隆也氏や國村隼氏など、みな私の好きな人ばかりだと知ってびっくり。いや、初めは目を疑いましたよ、あまりの変貌ぶりに。
 それどころか誰が誰だか判らん濃いメイク、濃いキャラ。妻夫木君なんか、エンドロールで初めて判ったほど。
 
 しかし彼らがそれだけの事をやってるからには、この作品にはそれだけのものがあるのだろうと観て行くうちに、いつしかあの極彩色のハチャメチャな世界に漬かってしまってる自分に気づきました。
 
 役所さん演じる大貫老人とともにオイオイ泣いてましたよ。
 
 これ、舞台っぽい演出なんですね。それにCGアニメによる脳内世界を画面に加えた。だから演技はみな大げさで、普通にカメラ目線で芝居する。そのことに気づいてからは、もうどっぷりと入り込めました。なんせ、お芝居は普段からそうそう触れられるジャンルでないのでアタマの切り替えにヒマが掛かるんですよ。
 
Pakomagicalbook02

 それにしてもいい映画だった。

 役者たちが劇中劇でも役者となって演じる。さらに役から離れて登場人物に戻る。また、劇に入る。
 ミュージカルの傑作『王様と私』での劇中劇、『アンクルトムの小屋』や『メリー・ポピンズ』、『チキチキバンバン』などを思い出しましたが、空想シーンをCGアニメのビジュアルで繋いでいるところは今風なんでしょうね。
 予告編で観てた時は、なんでこんなクドイ画面にさらにクドイ表現を重ねるんかしら、と思ってましたけど、見終わった時納得しました。極彩色の画面構成だからCGアニメも違和感なく馴染むんですねえ。

 そういえば、黒澤明監督の『どですかでん』で、ホームレス親子の父親の妄想をちゃんとビジュアルで描いてましたもんね。

 ジェットコースタームービーのように次から次へと展開されるエピソードは昔の映画を考えると少々速すぎるきらいがあるんですが、その実きっちりと登場人物たちの過去を浮き彫りにしてゆきながら、それぞれに笑いと泣きを織り込んである。これには脱帽です。

 しかも諸処に仕掛けられたどんでん返し、まさかのキャラクターのまさかの感動的発言。
 悲喜こもごものラストは不思議に爽やかな感動が残る。

 もう一度観たい。これは、喜怒哀楽すべてがぎっしり詰まった、すばらしいエンターテインメント作品です。
 それにしても主演のアヤカ・ウィルソンちゃん、まさに天使みたいな笑顔やったなあ。よぉこんな子役さん、見つけてきたなあ。
 
 では、また、お逢いしましょうね。

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主役のパコちゃん以外、ほぼ全員、キャラ濃っ{/ee_1/}個性豊かすぎる面々が詰まったおもちゃ箱{/atten/} まるで、焼きそばとカレーと焼き肉とお寿司とチョコレートとエビフライと薔薇の花をごった煮した鍋みたい{/kaminari/} どんな鍋じゃ。 そんな気持ちワルくないよ{/kaeru_ang2/} 『下妻物語』も面白かったし、『嫌われ松子の一生』なんて邦画では珍しく劇場で2度観ちゃったほど好きだし その中島哲也監督の新作ということで楽しみにしてたの{/kirakira/} 今年は規... [続きを読む]

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