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2007年2月 8日 (木)

『デイ・ウォッチ/Day Watch(Дневной дозор)』こんな物凄いこの世の終末は観たことがない。

daywatch01.jpg

 はい、みなさん Здравствуйте!(ズドラーストヴィチェ…こんばんわ)。
 昨年春に公開されたロシア製ダークファンタジー三部作の第二弾を拝見しました。この記事を書いている時点で、まだ公開日も未定で日本語サイトもありませんので、ホントに観たまんまのご紹介です。
 あらあなた、第一作をご覧になったんですね。え、ワケがわからなかった?ちんぷんかんぷんでつまらない?まあ、あの『2001年宇宙の旅』もワケわかりませんが傑作でしょう?この映画は理屈よりも柔軟な感性でどっぷり浸って楽しんでくださいね。

 そうそう、この記事の本文をご覧にならない方のために。
  警告!絶対に種明かしメイキングを観てはいけません。
 このびっくりするような映像の仕掛け、独特の世界観が織りなす魔法と謎に身も心も浸りまくらないとお楽しみが半減、いや、台無しになってしまいますから、タネ明かしや予告編は我慢しないともったいないです。
 え、それでも先に仕掛けが見たい?まあ、困りましたね。あなたきっとフランス料理にウスターソースかけて食べる人でしょう?

 正直、このあとさらにもう一作なんてできるのかしら、と思うほどの物凄い作品になりました。どう物凄いのか?いつものようにネタバレなしを誓ってお話ししましょうね。 
 


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 前作『ナイト・ウォッチ NOCHNOI DOZOR(露語/ナチナイ ダザル)』は2004年の作品で、日本で公開されたのは2006年春あたりでしたね。そのときお国のロシアではちょうど続編の『Day Watch(Дневной дозор)』ドニュムノイー ダザル(で、いいんでしょうかね、ロシア語かじりはじめで怪しいんで、お解りになる方ご教授下さい)が公開されてものすごい人気だったんですって。
 その公開イベントはハリウッドのアカデミー賞なみだったようで、あらましはロシア版のトレイラーサイトでも観られます…が、間違って予告編の方を観てしまうとまるごとネタバレになってしまうので、これも本編をご覧になってからのお楽しみになさってくださいね。

 前作をご覧になっていない方は、拙作記事『ナイト・ウォッチ NOCHNOI DOZOR』をご覧戴くとして、今回もはるかな大昔の光景からお話が始まります。

daywatch02.jpg

 顔立ちからすると中央アジア系の蛮族なのか、兜をかぶった若い男が不思議な図面を見ています。
 彼の名はタメルラン。あることに気づいた彼は、大軍勢を率いて堅固な城壁めがけて突進───そしてまんまと城を堕として彼が手にしたもの。それは『運命のチョーク』と呼ばれる、書いた願い事が叶うという摩訶不思議な魔力を秘めた太いチョーク。
 やがて時は経ち、英雄と祭り上げられた彼もいつしか息絶え、その手にチョークを握ったまま埋葬されて幾千年。おなじく遙かな昔に封印された光と闇の軍団の果てしない戦闘も数千年の時を経て、闇の側の長であるザヴロンはなんとかして永遠とも思えるこの膠着状態から抜け出したいと考えていた。
 だけど、戦を封印した“偉大なる裁定者”の手前、口火を切るのは絶対に闇の側であってはならないため、光の側から手を出すように仕向けたい。
 幸い、彼の手の内には世界に破滅をもたらすキー・パーソンであり、闇を監視する者(ナイト・ウォッチ)の主人公・アントンの息子がいた…

 もう、初っぱなのタメルランが城を攻めるシーンからして15禁シーンのてんこもり。しかもダイナミックなカメラワークはホントに『墨攻』の監督にみせてあげたい見事な画面構成なんですが、あっという間に流してしまうほど早い展開のプロローグですから、よおく眼を開いてご覧下さいね。まばたきなんてしてるヒマないですよ。

 そして本編のお話は現代に。
 前作で“不幸を招く呪われた乙女”として登場したヒロイン・スヴェータ(スヴェトラーナの愛称・写真下中央)は、今回『闇を監視する者(ナイト・ウォッチ)』の見習いとして主人公アントン(写真下左)のアシスタントになって登場。
 アントンに想いを寄せていますが、いつまでも彼に認めてもらえないことに業を煮やしている彼女は闇の者の暗躍を阻止しようと躍起になって空回りばかり。が、実は彼女には本人が思いもしない力があるようなのです。

daywatch03.jpg

 この闇の者との次元を超えた対決シーンのなんとおぞましくも幻想的なことか!
 前回も世界観の共通性でキアヌ・リーブスの『コンスタンティン』を引き合いにしましたが、こちらはおぞましいだけでなく、いくつもの時空とヒトの思惑が重なってまるで悪い夢でも見ているような粘液質の画面作り。

 前回はヒトが獣にメタモルフォーゼするシーンも見物でしたが、今回のみどころはカーアクション。
 先ほどもスゴイ凄いと書きましたが、007もトランスポーターもここまではしなかったというようなとんでもないスタントが満載。戦闘シーンでも「どや、ハリウッドでもここまではでけへんやろ」と言わんばかりの斬新なアイデアのつるべ打ち。
 これには辛口の映画ファンであるあなたもチョット唸らずにいられないでしょう。

 しかも編集がもの凄く巧い。普通なら勢いから長尺で流すアクションシーンでも、ちょっと怪しい止めカットを入れてみたり、まばたきの連続のような目まぐるしいフラッシュバックに突然スローモーションを入れてみたり、まさにヨーロッパの高級車のコマーシャルにそのまま使える美しいシーンのてんこ盛り。
 とにかく緩急の使い分けが巧く、ストレートなハリウッド映画に飽きた人にはすごく新鮮です。逆に言えば慣れていないので、このテンポについて行くには二度ばかり観た方がより理解しやすいかも。

 そういう意味も込めて『コンスタンティン』のように「この世とあの世(この作品ではセカンド・レベルと呼んでいますが)は表裏一体である」ということ、それはちょっとしたきっかけで進入できてしまうこと、またその空間は歪んでいるので、下手に抜けると思わぬ場所へ跳んでしまう(マルコビッチの穴みたいに)こともあるんだ、ということを頭の隅に置いてご覧になるとついて行きやすいかと思います。

 しかもこの監督、突飛な映像で見せるだけでなく、ちゃんと観客が想像力をフルに活用しないと話が見えてこないシーンや、否が応でも画面の外を想像してしまうシーンも用意しているからニクイ。

 おまけに…いや、おまけなんて言ってはダメですね、役者さんがいいんです。
 みな前回よりもはるかに巧くなっていて、今回の出色のアイデアに関してその実力がいかんなく発揮されているのです。それはもう、観てのお楽しみ。
 また、緊張感だらけのお話だけに、あちこちにちりばめられたちょっとした笑いが良いんですね。

daywatch04.jpg

 今回はメインで美女が三人。ほんとに綺麗です。ひとりは可愛い、ひとりはクールビューティー、ひとりは小悪魔。いや、実際見事に悪魔ルックで登場しますから。
 そして闇サイドへ行ってしまった息子のイゴール(写真下左)はかわらず美少年ですし、光と闇を率いる二人のリーダーはオヤジファンに充分楽しんでいただけるベテランの芸達者。

 さて、そんなとんでもない作品ですので、この二部だけ観てお話が判るか…といえば、もともと難解なつくりだけに、第一作をご覧になるに越したことありませんが、逆にこちらを観てから「なんじゃ、これは!?」って謎をいっぱい抱えたままで第一作を観ても面白いでしょう。
 三部作ですがカタチとしては前後編といった作りでちゃんと終わってますので、ふたつを観れば互いに謎と解答編になっています。

 ちなみに、第三部はアメリカとの合作になって、全然異なるアプローチのお話だとか。
 ハリウッドが加わることで反対にグレードが落ちなければいいのですが。

*イメージ画面はロシア語トレイラーサイトほかから拝借いたしました。

『デイウォッチ/Day Watch(Дневной дозор)』本家ロシア語サイト

『デイウォッチ/Day Watch(Дневной дозор)』ロシア語トレイラーサイト

★ただし、↑このトレイラーは多分にメイキング部分が入っているため、本編をご覧になった後にどうぞ。

 
 では、また、お逢いしましょうね。

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コメント

よろ川長TOMさん、コメントありがとうございます。いち早くご覧になられててうらやましい限りです。ナイトウォッチは日本公開が危ぶまれてて、何とか公開できたと思ったら興行的にコケて、二作目の公開のメドが立たないなんて。しかもアメリカで公開されたことさえニュースにならないし・・・。何とも残念な限りです。

何か情報が入りましたら、よろしくお願いします!

投稿: 銀幕小匣 | 2007年6月23日 (土) 17:52

銀幕小匣さん、いらっしゃいませ!
ほんと、私がこの作品を観られたのも、たまたまのラッキーでした。
ロシア製SFといえば元祖版『ソラリス』とかもマニアックという印象が強いですからねえ。
いっそビデオリリースでも…と思いますが、あの迫力だけで十分客を動員できる作品だけに、余計な宣伝ナシに別個の作品として公開しても良いのではないかと思います。

これだけの作品、多くの日本人にも見せないと日本がソンしますよ。きっと若い人の感性にはいろいろインスピレーションが訪れるはず。

これからもよろしくお願いします。

投稿: よろ川長TOM | 2007年6月25日 (月) 14:07

こんにちは。

ぼくも、これで第3作はどうなるのだろうと、
訝っていたのですが、
なるほどまったく別のアプローチですか。
それなら納得いきます。

ぼくなんて、このラストに興奮のあまり、
ネタバレの禁を犯すところでした。

投稿: えい | 2008年2月24日 (日) 15:16

こんばんは。
コメントありがとうございました。
本作の魅力が具に語られていて嬉しいです。
次作完結編も楽しみですねー。

投稿: かえる | 2008年2月25日 (月) 22:15

こんばんは。
コメントとトラックバックをありがとうございました。
素晴らしい記事ですね。
この映画がさらに奥深く鑑賞できる内容の記事だと思います。
なるほど、なるほどと、うなづくばかり。
今後ともよろしくお願いします。

投稿: Kelly | 2009年4月10日 (金) 20:01

Kellyさん、こちらこそわざわざのお越し、感謝いたします。返事が遅れて申し訳ありませんでした。
また、お褒めに預かりおはずかしい次第ですが、公開当時あまり評判が良くないんで「自分が褒めないで誰が褒める」と奮起したらこんなクドクドしい記事になってしまいまして。

またお邪魔いたします。こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: よろ川長TOM | 2009年4月14日 (火) 15:37

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