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2007年1月 9日 (火)

『インビジブル2』パート1より断然面白い!傑作空想科学スリラー。

hollowman2_01.jpg
 はい、みなさんこんばんわ。
 2000年にケヴィン・ベーコン主演、ポール・バーホーベン監督で製作された『インビジブル』の続編です。

 インビジブル、見えないという意味ですね。原題は『Hollow Man』。ホロウ、調べてみると“うつろな”とか“うわべだけの”という意味があります。前作では人間の透明化を研究していた野心的な科学者が、薬の影響も手伝ってだんだん狂ってゆく話でした。

 最新のコンピューター・グラフィックが描く、新世紀の透明人間はものすごかったですね。

 さあ、その続編、どんなお話になったんでしょうね。
 


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 透明人間といえば『タイムマシン』『宇宙戦争』で知られるSFの大家H.G.ウェルズが1897年に生みだした怪人ですが、映画での登場は1933年。
 1931年に最初のドラキュラとフランケンシュタインの怪物が登場し、それに続いて32年のミイラ男に続いて作られ、大人気だったそうです。
 だから科学の産物でありながらカテゴリーでいえば彼は怪物扱いなんですね。
 そういえばどれもユニバーサル映画の作品なので、いずれ彼らはこぞって21世紀のオバケ屋敷として大阪のU.S.J.に登場するかも。

 だけど面白いのは、その後75年までハリウッドではぜんぜん映画化されず、なぜか日本の特撮映画として数本が作られたんですね。いずれも主人公の透明人間は悪役扱い。

hollowman2_02.jpg

 筆者が気に入っていたのは1975年アメリカのテレビシリーズ。『0011ナポレオン・ソロ』(写真右)の相棒イリア・クリアキンを演じて日本でもすごい人気だったデビッド・マッカラム(左の人物)主演の『透明人間』で、ガンマ線の実験中の事故(アメリカの変身ものはこればっかし)で永久に透明の身体になった主人公がシロウトながら数々の難事件を影ながら解決するというヒーロー?もの。
 普段はダーマ・プレックスという本物と寸分違わない人工皮膚をかぶることで姿を現してまして、事件の時は真冬だろうが裸にならないとダメ、というのが笑いになっていましたね。

 もうひとつ、やはり放射線のせいで透明になった主人公が活躍する『透明人間ジェミニマン』ってテレビシリーズがあったんですが、こちらは特殊な腕時計でスイッチのオンオフができるという進化型。けっこう好きだったのに筆者が知らないうちに放送が終わってまして…

 で、2000年、ケヴィン・ベーコン主演でふたたび凶悪な透明人間として復活しました。
 あの、人体模型みたいに身体が透明になるプロセスの気持ち悪かったこと。よくできていましたね。
 さて、その続編では、発明された薬はそのまま。
 前回は非力な学者先生だったのですが、今回薬の世話になるのは特殊部隊出身の兵士。これをクリスチャン・スレイター(写真下右)が演じています。
 薬はそのままと申し上げましたが、前回の欠点だった、使うと凶暴になるというのもそのままなんですね。しかも、実はそのままでいると一ヶ月もしないうちに全身の細胞がボロボロになっていずれ死ぬということも判った。
 タイムリミットができたんですね。で、これを中和する薬を美人の女性科学者が開発した。ローラ・レーガン(写真上右)が演じてますが、線の細いヒロインが実によく似合っています。

hollowman2_03.jpg

 今回もポール・バーホーベンが総指揮を執っています。筆者の邪推では、前回はあまりにも科学寄りに作りすぎ、CGを見せるために作ったような所があったから今回は本来の“スリラー”としての透明人間を作りたかったのではないかと思います。

 だからCGよりも演出、役者の芝居と絶妙のカメラワークで勝負しているので筆者的には前作より何倍も面白い。やはり映画はこうでないといけません。
 スリラーのポイントってなんでしょう?ひとつは、後ろから何かが迫ってくる恐怖。ひとつは正体がつかめない敵。いずれも原体験や疑心暗鬼から来る怖さですから、映画を見終わった後でもフトしたときに怖くなるんですね。
 かのヒチコックはこれの天才でしたが、この作品もあらためてこうした恐怖映画をよく研究しています。

 また、かよわい美女、非力だけど熱血漢の主人公、強大で邪悪な敵…という古典的かつ普遍的な組み合わせはまさにサイレントの連続活劇の昔から連綿と続くスリラーの系譜。

hollowman2_04.jpg
 上の写真、左は元祖1933年版、右は今回のもので、覆面姿はいわゆる透明人間のシンボルみたいになってますね。でももともと当時は特撮技術が幼かったので、覆面姿で登場させないとお話が解らなかったから苦し紛れに考え出したアイデアだったんですが、全編通して透明なまんまでも話を進められるのに、わざわざ理由までこしらえて覆面姿で出演させる凝りよう!  まさにオマージュ、バーホーベンはかなり古典ホラーがお好きらしい。楽しいですね。

 さらにバーホーベンらしいというか、ここに敵=透明人間が単なる悪人ではなく、背景や人間関係を加味することによって、彼に人間くささと物語に厚みを加えているのが素晴らしい。
 しかも前作を知らない場合は、物語の中に出てくる会話の断片をつなぎ合わせてゆくサスペンスとしても楽しめるようになっています。見事な構成です。
 このあとは…もしかしたら?と恐ろしい未来を予感させる結末の演出は秀逸ですが、しっかり終わらせていながらもその先も気になる終わり方にも拍手です。
 これでパート3以降を作るとしたら、はたしてバーホーベン、次はどう料理するのか!? という楽しみもあります。

 Google検索で上位にあったブロガーさんたちにはボロクソのケチョンケチョンなこの作品。まあ筆者はむしろそれで興味が沸いたし、あまりにも見事にクサされてるんで期待しなかった分楽しめたのでしょう。別な意味で良い宣伝だったのかも知れません

『インビジブル2』米国トレイラーサイト

 
 では、また、お逢いしましょうね。

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コメント

こんばんはー!
おっしゃる通り、
よろ川長TOMさん以外の感想が、
軒並みひどいものでしたので(汗
ありゃりゃ…という感じでしたが、
よろ川長TOMさんの感想を読んで、
この作品のよさを再確認しました★

また遊びに来ますね。
これからもよろしくお願いします!

投稿: やまたく | 2007年1月11日 (木) 01:18

こんばんは!いつもありがとうございます!
へぇ~、、、イリアが透明人間ねぇ、、、
これはホント、古典ですよねぇ。
日本でも液体とか電送とか、いろいろあるし、、、やっぱりもう、食傷気味なんですyo。
で、今の世の中、保護色とか、光を使って透明になるのならわかるケド、肉体が透明になるというのは、常識的に無理があって考えにくいと言うのも、イマイチな理由かな?

投稿: 猫姫少佐現品限り | 2007年4月23日 (月) 04:33

姫少佐、こちらこそ毎度ありがとうございます!
そう、Dマッカラムのはコメディとしてもなかなか面白かったですよ。まあ、やっぱし地味なので昔のドラマならこんなもんかって感じですが。

『ジェミニマン』も一応肉体が透明になるパターンでしたが、『プレデター』『攻殻機動隊』は光学ステルスってとこがさすが時代を感じますね。
たしかに肉体が透明になっても所詮熱帯魚のグラスフィッシュみたいなもんで、水中ならともかく空中では絶対見えてしまいますもんねえ。

そーいえば『SF四次元のドラキュラ』って昔のB級映画はご覧になられましたかねえ?透明じゃないけど、いわゆる壁抜け人間のお話で。

投稿: よろ川長TOM | 2007年4月23日 (月) 09:28

こんにちは、よろ川長TOMさま♪
そっか、「透明人間」はH・G・ウェルズだったんですね。
元々は良いキャラが多かったんですね。

最近観ないといいつつも、結構透明ネタの映画ってありますね。
「リーグ・オブ・レジェンド」とか「MR.インクレディブル」とか。
(「ファンタスティック・フォー」もそうでしたっけ?)
あっ「プレデター」もそうですね。

今後は「攻殻機動隊」みたいに光学迷彩的なSF透明も増えてくるのかなぁ。

投稿: ともや | 2007年4月24日 (火) 11:57

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