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2005年3月 3日 (木)

『世界で一番パパが好き!』本当に上手い子役は演技してない。

Sekapapa
 はい、みなさんこんにちわ。

 昔、明石屋さんま&広末涼子のコンビで同名のドラマがありましたが、こちらは『デアデビル』や『アルマゲドン』のベン・アフレックと同じく『アルマゲドン』では恋人役として共演したリブ・タイラーの組み合わせ。

 …といってももちろんリブは娘ではなく今回も恋人役。

 主人公の娘役には例によって天才的でおしゃまな子役が配されています。


 物語は、敏腕広告マンが熱愛の末に電撃結婚したものの、娘の誕生と引き換えに妻を失ってしまうところからはじまります。
 そして一度は田舎に引っ込んだものの、都会で成功する夢を棄てきれずにあがくうちに様々なことを学んでゆくというハートウォーミング系のお話。

 …そう書いてしまうとたしかにネタ自体は実にアッサリした地味なものですが、逆に登場人物の気持ちが丁寧に書き込まれたシナリオのファミリーものって、今のハリウッドにはあまりないのではないかと思うんですね。

 しかしそこはさすが現代アメリカ映画、男やもめ(死語?)の若い父親って性欲をどう処理してるのか?なんて素朴だけど訊けない話を、そーゆーことを論文に選んだ大学院生という設定のリブ・タイラーが臆面もなく質問にしてズバズバとベン・アフレックにぶつけまくる。
 あまりに露骨なので観客の方が赤面しそうなほど。



 さらにまた、奥さん役のジェニファー・ロペスとのカラミは大胆にしてラテンちっくなので、それだけにそのあとの展開が急転直下なので、予備知識なしで観た筆者はかなりショックでした。いや、持って行き方がうまいです。

 まあ、映画撮影当時ベン・アフレックとJローは本当に恋人同士でさんざんゴシップ紙をにぎわせていたので無理ないんですが、その辺のことをご存じの方には余計に目の毒といいますか。
 そのためでしょうか、最後のタイトルロールを観ているとしっかりと“13禁”の文字が。日本公開版ではそういうことはないようですが、もしもその辺の微妙な年令のお子様と観られる方は、映画が終わってから質問責めに逢う可能性も…

 でもJロペス、うまいですねえ。見事に女優さんです。さすがハリウッド版シャル・ウィ・ダンスでダンスの先生役に抜擢されただけのことはありそうです。
 んでもって前評判やらパンフにも、この作品の目玉はそればっかり…みたいにあったんで今更なんですが、やはり子役の女の子がすばらしく上手くて魅力的なんですね。
 で、ふと気づいたんですが、これまでは上手い子役を観ると、やはりどっかで「うう、上手いなあ、この子」って思いますよね。
 でも終わってから今回はそういうことを最後まで全く意識しなかったことに気づきまして。

 あとでパンフを読むと、監督やスタッフが彼女を選んだ理由が“芝居をしている子役ではなくて、ただの子どもが自然にそこにいたんだよ”ということだった……というだけに、なるほど、と感心しかり。

 …あらためて考えてみれば、ホントに上手い役者なら“役を演じている”なんて思わせませんもんね。
 さらに一歩踏み込んで実体験で例えてみますと、全く予備知識なしノーチェックで観た映画の最後のタイトルロールで「げっ、あれ、ケビン・スペイシーやったん!?」みたいになるわけですな。

 それはともかく、タマにはこういうふんわりした映画もよろしいのではないでしょうか。

 ちなみに原題は主題歌にもなってるブルース・スプリングスティーンの歌と同じ“jersey girl”。
 監督のケヴィン・スミスはニュージャージー州出身で、いわゆるご当地映画を数多く撮り、州には彼の名前の通りがあるほど貢献しているらしいんですが、聞けばこのニュージャージー州ってアメリカ人にしてみると、ハンパな田舎というイメージが強いそうな。
 大都市ではなく、かといってド田舎かといえばちょっと遠出をすればニューヨークにもけっこう近い、という地理条件だとかで、そのせいで住んでいる若者にはどこか都会志向が強いのだそうです。

 ほかにも劇中ではスティービー・ワンダーやフリート・ウッドマックをはじめさまざまなダンスソングがかかるんですが、あいにく日本ではマイナーナンバーばかり。
 たぶんどれもがニュージャージーとなんらかの関係ある歌だと思われる選曲なのですが、プレスシートを書いた人も音楽事情にはそこまで詳しくなかったみたいで情報不足です。

 余談ですが…

 いやあ~、タイトルといい、そのサイトのU.R.L.といい…“世界の中心で愛を叫ぶ”意識させてるのって、どうなんでしょうね。もっとも、そのタイトルも著名なSF『世界の中心で愛を叫んだけもの』のパクリですが。
 いい映画なだけに、こういう今の日本の宣伝戦略はオソマツに過ぎますね。
 
 
 では、また、お逢いしましょうね。

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コメント

「世界で一番パパが好き!」で、来日してましたね子役の女の子。
「セカパパ見てね」と言ってました・・・。えらい!その根性。

投稿: BOOK | 2005年3月23日 (水) 02:35

このブログ最初のコメントありがとうございます!
このブログに慣れてなくて、てっきり無記名かと思って失礼なことを書いてしまいました。ほんとうにごめんなさい。m(__)m

いい子役を見るたびに、お願いだからまわりのオトナ、フツーに育ててあげてね、と思ってしまいます。彼女の未来に幸アレ!

投稿: よろ川長TOM | 2005年3月29日 (火) 10:29

コメントありがとうございました。
記事の中で音楽について色々言及されていたので嬉しく思いました!(^^)

投稿: まつさん | 2005年5月 5日 (木) 03:35

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